東京の地下には空がある?

今朝は春のようなポカポカした暖かさが感じられた。
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近所の梅の花も満開のようで、最近は聞くことがなくなってしまったがウグイスの鳴き声が聞こえてきそうな日和である。蛇足であるが、ウグイスの鳴き声は一般に知られている「ホーホケキョ」であるが、鳴きはじめは「ホーホケキョ」ではなく、「ケキョケキョ」と聞こえ、うまく鳴くための練習をしていると聞かされていたが真偽のほどはあきらかでない。
さて最近、地下鉄の中吊広告にこのフレーズがはいったものを見かける。一瞬、地下に空などありえないと思うが、よく見るとANAと東京メトロがジョイントしたカードのことである。広告の説明によれば、パスモカード機能もあるようで、メトロを利用したポイントがマイルに変換することができるようである。それで東京の地下には空があるというキャッチになったようである。ただ、私にとって東京の地下には空があるというフレーズからは別のことを思い出す。
それは今から20数年前のこと、日本全国がバブル景気でうかれていた時期、ゼネコンや学会、建設省などで検討されていたジオフロント計画の数々を思い出す。東京をはじめとして3大都市圏の地価が高騰し、都市開発しようにも土地の手配で数十億円かかってしまうという桁はずれの時代であった。そこで当時はウォーターフロント、ジオフロントという二つのフロント開発が脚光を浴びていた。ウォーターフロントは埋め立てで土地を生み出そうという手法で、ジオフロントは大深度地下に空間を作ろうという構想である。
ウォーターフロント計画はその後の汐留や、芝浦などをみればわかるようにある程度の成果をだしたが、ジオフロントについては構想のみで成果をだしたものは皆無であったと思う。開発費が数兆円もかかるということがネックでもあり、そもそも構想自体が各社(各団体)まちまちであった。また永久に続くかと思われたバブル景気も数年で終わってしまい、冬の時代を迎えたことがジオフロント構想を断念する理由をなったのかもしれない。
今も土木学会のホームページの中にその構想が残されている。「未来のトンネルワールド」というページの中にその構想が語られている。技術という視点でとらえると地下空間も山もトンネル技術を駆使すればよくここで地下空間利用がまとめられて述べられているのにもわかるような気がする。
歴史を遡って当時の構想を2,3紹介したおこうかと思う。
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■アリスシティ構想(大成建設)
地下都市を結ぶ鉄道は、今までの地下鉄よりも深い地下50メートル以上のところを走ると考える。このアリスシティ構想では鉄道が一番下を走り、その上に地下空間を利用した駅ビルがある。
■アーバン・ジオ・グリッド構想(清水建設)
地下空間で生活をするには、ところどころに太陽光線を集めるための集光装置を設けなければらない。夜になると逆にその集光装置から地下世界の光が放たれて、イラストにあるような美しい夜景が東京上空から見られる。この計画は地下都市を格子状のネットワークとして発展させる。
この構想のみ、現在もホームページで公開されているようだ。→http://www.shimz.co.jp/theme/dream/underground.html右のイラスト
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■ジオ・プレイン構想(フジタ)(↑左のイラスト)
地下のトンネルを飛行機が飛ぶ-こんなアイデアも未来のトンネルワールドのひとつとして提案している。ジオ・プレインと呼ばれるこの飛行機は、地下に設けられたトンネルの中を1メートルくらいの超低空で飛びながら目的地へと向う。もしこれらが実現すれば、東京~大阪間は50分くらいで結ばれると考えらていたようだ。
また、2000年代にはいりTOKIO-LOGYという東京学なるサロンが森記念財団のバックアップのもとに不定期で開催されているようで、その中で「東京の地下都市計画の可能性」というレポートを発表している。先述の構想も語られておりまた海外の事例も紹介されている。地下に住むということも案外悪くないかもしれないと思えるレポートである。
東日本大震災から早2年が経過し、震災復興もままならない状態のようである。ここは地下に目を向けて地下に住むことを真剣に考えてみてはどうだろうか。地上に比べて地下は地震に対して強固であるという。地震対策としても地下のメリットはあるかもしれない。ただ、日本人に限らず、人間は太陽の光を浴びることに生きがいを感じるようであるので、この生きがいを捨てなければいけないことになってしまうが。
それと前後してではあるが、国土交通省でも今から数年前に大深度地下空間の開発を検討していたようで、特別措置法を制定している(ただし3大都市圏に限定されているようだ)。そしてその利用についてのわかりやすいパンフレットも用意されている。
いつの日か、大深度地下開発が実施され、人間が地下深くで生活する日がくるのかもしれない。
参考URL → ソラチカカード -ANA To Me CARD PASMO JCB -誕生
参考URL → ソラチカカード
参考URL → 未来のトンネル
参考URL → OKIO-LOGYサロン
参考URL → 東京の地下都市計画の可能性(PDF)
参考URL → 大深度地下に関するコンテンツ
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by motokunnk | 2013-03-06 19:12 | 最新技術 | Trackback | Comments(0)
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