スポーツにおけるメンタルコーチの役割

私が彼女の存在を知ったのは、ラグビー日本代表が南アフリカを撃破した数日後にNHKで放送されたアスリートの魂「無心で蹴りぬく ラグビー日本代表 五郎丸歩」であった。d0183174_09011973.jpg
五郎丸といえば、キックの際に行うポーズが注目されているが、この番組ではキックに至る過程についても取り上げられルーティンという行動を紹介していた。そのルーティンの確立をサポートしたのがラグビー日本代表のメンタルコーチの荒木香織さんであった。
その荒木さんが読売新聞のWeb「ライフ」に登場している。5回の連載で今日がその最終回であった。彼女は陸上短距離の選手だったそうで、それからスポーツ心理学の世界ですすんだそうだ。
エディHCに呼ばれて日本代表のメンタルコーチとなったいきさつなども紹介されているが、私が印象に残ったセリフがある。
「『日本代表の仕事は名誉職だから、その後で稼げ』と協会のある方から言われたことがあります。私の時間と知識をちゃんと評価してくださいと思うんですけど(苦笑)。そういう意味では、まだまだ課題があると思います。これはスポーツ界全体にまだ言えることで、スポーツ科学が発達してきて科学的側面からサポートしたり、情報提供したりできるんだけど、スポーツ界の側がそうなっていない。私たちは一般的に車とか家とか冷蔵庫とか見えるものにはお金を払いますけど、知識には価値を置かないんですよね。だから、スポーツで食べていけないというのは半分、スポーツに関わっている人のせいなんです。いま、私がある程度の報酬を得られる環境を作り出さないと、次の世代のスポーツ科学を仕事にしたいと思っている人たちの待遇にも影響すると思っています」ということである。
私も会社勤務の時代にはソフトウェア作成に従事していたが、ソフトウェアという形の見えないものを理解させるのにたいへん苦労したことを思い出す。まさにその苦労と同種のものがスポーツに世界にあるのだと思った。
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そして、兵站(へいたん)部門は貧弱だったそうだ。彼女自身は南アフリカ戦まで帯同(当初は予定されておらず、選手から呼ばれて行ったそうだ)したが、食事面での対応が貧弱だったという。サッカーの日本代表は料理人を帯同していくようだが、ラグビーはまだまだそこまでいっていないようだ。エディHCが退任会見で言ったこともこのあたりについても言及したかったのであろう。
メンタルコーチも重要だと思う。特に荒木さんおようなフィールドにでて選手に寄り添うメンタルコーチ(欧米では当たり前!)が必要だ。
メンタルコーチとは、「研究と教育に加え、フィールドに出て選手たちにコンサルテーションをする。スポーツ心理学の専門家としては、その三つの柱を維持していくのが理想やって言われているんですよ。」まさしくその通りだと思う。
さて、エディHCの後任人事もそろそろ決定しそうである。数名に絞られたそうで、早ければ来月の理事会で決定するそうだ。新HCの初陣は来年6月にスコットランド戦となりそうだ。

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by motokunnk | 2015-11-27 09:05 | スポーツ全般 | Trackback | Comments(0)
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