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2011年 06月 15日 ( 1 )

散歩を楽しく/高輪番外編・明治学院の重要文化財

昨日のブログで別の機会にと書いた明治学院キャンパスに建つ3つの施設について私なりのコメントを書いていくことにする。
3施設とも国もしくは港区の重要文化財に指定されている。
まずは1998年に国の重要文化財に指定されたインブリー館を見ての感想から。
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インブリー館自体は、宣教師の住宅として1889年頃に建てられたそうである。当時は学院構内に宣教師住宅は複数棟建てられていたそうであるが、現存するのはこの建物だけで、長くウィリアム・インブリー博士が住んでいたのでこのように呼ばれるようになったという。
建築様式は19世紀後半のアメリカ住宅様式を反映したものだそうで、1964年に現在の場所に曳屋され、1995年から保存改修工事がなされたそうである。そして明治期に来日した外国人宣教師用の洋風住宅の最初期の事例として歴史的価値が認められ、1998年に重要文化財に指定された。
室内は見ていないが外観から想像する限りでは、2階建ての使い勝手のよさそうな住宅のようである。暖炉もあるようで、煙突がみえる。
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さてお次は記念館についてである。こちらは1890年に神学部校舎兼図書館として建てられた。島崎藤村の小説「桜の実の熟する時」の中で
「新しく構内に出来た赤煉瓦の建物は、一部は神学部の教室で一部は学校の図書館に成つて居た。またペンキの香のする階段を上って行つて二階の部屋を出ると、そこにたくさん並んだ書架がある。一段高いところに書籍の掛りも居る。・・・書架で囲はれた明るい窓のところには小さな机が置いてある。そこへ捨吉は、好きな書籍を借りて行って腰掛けた・・・」
と書かれているのがまさにこの建物のことだそうだ。
1894年の地震で大破し二階部分を木造に改造したという。また関東大震災では煉瓦の大煙突が崩壊、1966年道路拡張のため現在地に移動するにあたって復元したそうだ。今は図書館ではなく、記念館として利用されているようである。第二京浜沿いの一番目立つ場所に建てられており、知らない人でも一度は目にしたことがあるのではないかと思う立地にある。
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そして最後に紹介するのが礼拝堂である。これは現在も礼拝堂として利用されており、唯一建築当時から利用目的が変化していない建物である。前2施設から20年近くたち、1916年に建てられた。ということは関東大震災以降に建設されてことになる。
急勾配のスレート葦の屋根、縦桟の多い窓のデザインなどにゴシック建築の特色がでている。この建物は新築当時から改修、増築が行われたそうで、南北に長い長方形が新築当時、東西の両袖が付けられのが増築工事、その結果全体の形はヨーロッパの伝統的な聖堂の平面である十字形となった。屋上の尖塔は十字形の交叉部に立ち、これも伝統的な聖堂の形となっている。
増築を重ねて、ゴシック建築の聖堂に近づいた建物といえそうだ。日曜ということもあり、中からオルガンの音色が聞こえてきた。礼拝の真っ最中であったのかもしれない。

最後に明治学院に限らず、都心にある大学キャンパスは週末になると国家試験などの会場として借り出されているようで、訪問した際も簿記検定試験会場となっていた。キャンパス内は学校法人関係者以外は立ち入り禁止が原則であるが、試験会場となれば一般の人も入れるので、試験会場として貸し出されることは散歩でキャンパスを歩くものいとっては好都合である。

参考としたサイト → 明治学院歴史的建造物
他にもデジタルアーカイブのページもあり、明治学院創立150周年だそうだが、歴史を大切にする姿勢が垣間見えるホームページであった。

私の関連ブログ → 散歩を楽しく/高輪にはいろんな建物が
by motokunnk | 2011-06-15 20:19 | 街の風景 | Trackback | Comments(0)